「可能性を信じたい」西野監督は選手の“突然変異”に期待か
初戦のコロンビア戦を翌日に控えた18日、日本代表の西野朗監督(63)と主将の長谷部誠(34)が試合会場のサランスクで公式会見を行った。
「最初からリアクションサッカーで臨みたくはないです。自分たちからアクションを起こした中でゲームコントロールをしたい。十分に戦えるスピリットを持ってサランスクに入ってきた」
と、攻撃的サッカーを展開する決意を示した指揮官。頼もしい言葉ではあるが、攻めに重きを置けば、当然、攻められるリスクを負う。点を奪いにいきながら、コロンビアの破壊力抜群の攻撃力を止められるのか。
長谷部は、コロンビアに1―4と惨敗を喫した前回ブラジル大会を振り返り、「4年前はグループリーグ最後の試合で勝たなければいけない、多少のリスクを背負わなければいけないという状況だった」とし、「今回は初戦。そのときとは入り方、臨み方は違うと思います」と話したものの、西野監督のゲームプランからはイヤでも4年前の悪夢がよみがえる。
西野監督は相手の司令塔、MFハメス・ロドリゲス(Bミュンヘン)を封じる策を問われ、「プレーメーカーであり、ポイントゲッター。彼を中心とした展開力、得点力がある。そのリズムを止めたい。誰が彼を抑えるというのではなく、グループで見る」とマンマークではなく、ある程度の人数を割いて抑えていくことを示唆したが、会見中には「(日本の)選手たちが大舞台の中で違った反応を起こしてくれる可能性を信じたい」と本音もポロリ。結局、選手の“突然変異”に期待するというのでは、あまりに心もとないのも確かだ。
本大会2カ月半前に電撃的な監督交代があった日本に対し、コロンビアのぺケルマン監督(68)は就任7年目。長谷部の口からも、「監督が長く指揮を執っていて、チームとしてやることがハッキリしている。明日は簡単には勝てないと思う」と弱音もこぼれた。