先発陣の不調だけじゃない 常勝球団ソフトBがもたつく裏側
ソフトバンクの主力野手の顔ぶれを見れば、一目瞭然。年俸4億円の内川と松田は、いずれも35歳。15日に今季初昇格を果たした長谷川も、33歳で年俸2億円。同じく33歳の本多も1億8000万円の給料をもらっている。
それでも彼らが額面通りに働けばともかく、成績は見るも無残。両足のケガに悩まされ、5月中旬に今季2度目の二軍落ちをした内川は、打率・231、15打点。得点圏打率は・154だ。松田はリーグ5位の14本塁打とはいえ、打率・213。長谷川も足のケガの影響で一軍合流が遅れ、かつて不動の二塁手だった本多もスタメン落ちが多い。
「かといってケガをしていない限りは、何億円ももらっている選手は二軍に落としづらい。結果として若手の出番が奪われることになる。高田のようにきちんとチャンスを与えられているのに伸び悩むのは本人の責任ですが……。このままでは若手が成長せず、ひと昔前の巨人のようなチームになりかねない」(同)
かつてソフトバンクは年俸5億円の7年契約を結んだ松中(現評論家)が稼ぎに見合った成績を残せず、球団内で複数年契約が敬遠されていた時期もあった。当時、在籍していた大村直之が契約更改の場で単年契約を強いられ、「複数年契約の選手が働いてへんからな」と、皮肉っていたほどだ。