米ツアー初V畑岡奈紗 不振の1年前と何が変わったのか?
後半10番パー4で残り約100ヤードの2打目を引っ掛けてバンカーにつかまりますが、それもプレシャーがあったはずです。また13番でもティーショットが右カート道にはねてクリークにつかまるトラブルに見舞われますが、ピンチをことごとくパーセーブで切り抜けています。チャンスをモノにして、ボギーを叩かない――。それが勝つための条件です。
今回の勝ち方も畑岡には収穫になったでしょう。首位発進から逃げ切りで勝つには、自分からミスしない、ボギーを叩かない、バーディーを奪っていかなければいけないという難しさがある。追い上げてくる選手を見ながら、スコアを崩せない。そんな勝ち方ができたのも今後に生きてくるでしょう。
ただ気になったことがあります。ユーティリティーやアイアンはトップからターゲットに向けて真っすぐに下りているのですが、ドライバーだけほんのちょっとインサイドから下りて、つかまり過ぎて左に曲げたりプッシュアウトしていました。その精度を上げていけば安定感が増して、もっと優勝争いに絡んでくるはずです。
米女子ツアーは最終日にティーマークを前に出して距離を短くし、好スコアを出させて試合を面白くさせる傾向があります。ドライバー飛距離が出なくても、ショートゲームとパットさえよければ勝つチャンスは十分にあります。