全英OPに10人出場 “日本人枠”に向けられる世界の厳しい目
ちなみにこれら上位9カ国で、メジャー優勝者を出していないのは日本だけだ。
日本人選手が多い理由は該当するカテゴリーが多いからだ。ミズノオープンで4人、17年、18年ツアー賞金ランキングで各2人。17年日本オープン勝者という特別枠が設けられている。これまで何度も全英オープンに挑戦しながら、一度も予選を通過できない選手でも全英出場の“救済”があり、恵まれている。
ちなみに韓国国内では韓国オープン2人の出場枠があるだけだ。
もちろん松山のように世界ランク50位以内に入れば、誰も文句のつけようがない。だが日本枠で全英に出場する選手の成績が、今年も惨憺たるものだとすると、その枠は減らされる可能性がある。
同時に優遇され過ぎだとワールドランキングの査定方法にも影響しかねない。
ジョン・デーリー、タイガー・ウッズ、マーク・カルカベキアなど60歳以下の過去優勝者枠にもすでに「おかしい」と疑問の声がくすぶっている。それでもウッズやデーリーにはメジャーチャンピオンの知名度が高く、多くのギャラリーを引き連れて大会を大いに盛り上げる。オープン競技である以上、過去10年間にメジャーに勝っても出場できない選手がいても仕方がないことだが、その一方で例年成績が悪く、多すぎる日本枠に対する批判がそろそろ世界中から出てきそうだ。
(ゴルフライター・吉川英三郎)