“問題児”が日ハムで評価一転…中田翔「残留」決意の裏側
中田翔(29)といえば昨年までグラウンド内外の「問題児」だった。
昨季は打率.216、16本塁打、67打点。チャンスでもからっきしだった。グラウンド外でも若手を飲みに連れ回し、結果として骨抜きにしてしまうことがフロントや首脳陣に問題視された。内部では、FA権を取得する以前に、トレードで放出するプランが真剣に検討されたほど。
球団サイドは熨斗をつけて売り飛ばしたいのが本音だったとはいえ、取得したFA権を行使しようにも引き取り手がないのが実情だった。今季年俸は8000万円減の2億円だった。
そんな中田が、今年は内部の評価をガラリと変えた。グラウンドを離れての評判は相変わらずらしいが、打率.265、25本塁打、106打点。久々に4番らしい仕事をした主砲を、球団は再評価しているという。
さるOBは「FA権を取得しているし、それなりの年俸を出して引き留めると聞いている」と、こう続ける。
「昨年、不調だった原因は力み過ぎ。オフにFA権を行使する気満々で、とにかくバットを振り回していましたからね。ところが、成績はガタ落ちして、手を挙げようにも挙げられなかった。さすがに本人はこたえたようで、オフに体づくりからやり直したことが奏功したんじゃないか」
もっとも、中田と個人的な付き合いもある阪神の金本監督や、中田再生に自信を持っているといわれたオリックスの福良監督は今季限りでユニホームを脱ぐ。日本ハムが引き留める以前に、中田をFAで獲得しようという球団はありそうもないが……。