「30代でもできる」福原愛の引退を元日本代表監督が惜しむ
「結婚して子供ができて大変だったろうなと思っていましたが、五輪代表選びの競争に参加して、若手を脅かして欲しかったですね」
日本の女子卓球界を牽引してきた福原愛(29)が21日、現役引退を発表。前女子日本代表監督の村上恭和氏(現日本生命女子卓球部総監督=60)に率直な感想を聞くと、こう語った。
村上氏は2008年から女子代表監督を務め、12年ロンドン五輪団体銀メダル、16年リオ大会団体銅を、福原たちとともに日本にもたらした。リオ大会直後の日刊ゲンダイでのインタビューでは「結婚した福原は何とか(代表に)残って欲しい。東京五輪の代表が伊藤(美誠)や平野(美宇)、早田(ひな)らの10代の選手ばかりに押し切られたら、卓球はやっぱり若い選手じゃないとダメなのかということになる。競争は厳しいでしょうが、福原には結婚しても卓球を続けて五輪で代表になり、メダルを取る第1号になって欲しい」と語っていた。
村上氏に改めて福原の引退について尋ねると、こう言って惜しんだ。
「卓球は30代でも十分プレーできます。張本が先週のW杯準々決勝で負けたティモ・ボル(世界ランク3位)は37歳です。欧州には女子の30代選手もたくさんいるし、世界のトップも狙えます。福原は引退理由のひとつに後輩の成長を挙げた。後を託す若手が出てきたので、自分の仕事は終わったと思ったのでしょう。福原のことですから、もしも、若手が伸び悩んでいたら現役引退を表明していなかったかもしれません。今はお疲れさまと言ってあげたいですね」