今季未勝利の絶不調…イ・ボミのスイングを徹底解析する
【樋口久子 三菱電機レディス】
2年前まで圧倒的な強さを誇ったイ・ボミ(30)が冴えない。今季は未勝利でトップ10は一度もなく、予選落ち9回、棄権1回。賞金ランク88位(約640万円)と、年間2億円を稼いでいたころとは別人だ。
初日(26日)は3バーディー、3ボギーのイーブンパー37位だった。
この日、フェアウエーを外したのは1ホールだが、パーオンしたのは9ホール(50%)だけ。
ドライバーの正確性は高いが、グリーンを狙うアイアンに問題があるのがわかる。会場でイ・ボミのスイングをチェックした小暮博則プロがこう解説する。
「かつてイ・ボミが強かったころはトップでシャフトが飛球線とクロスしていましたが、今ではレイドオフです。トップからの切り返しがフラットになって、ドライバーの精度は上がっている。ただ、アイアンについては、トップで手の位置が高く、ダウンブローに打っていたのが、レイドオフを取り入れてフラット気味のスイングになり、入射角が緩やかになった。今までなじんだ繊細な感覚が変わり、タテの距離感が合わなくなっていると思います」