大谷「ア新人王」の陰にイチローの助言と自己チュー貫徹
それまで足を上げてタイミングを取っていた打撃フォームは、結果としてすり足に。同様に渡米後、振り子打法をやめたイチローの助言があったのは想像に難くない。
大谷がイチローにすがったのは、あるいは野球に対する考え方や取り組み方に、自分と近いものを感じていたからではないか。
イチローはチームの勝利以上に個人成績にこだわるタイプだ。4タコでチームが勝つより、負けても自分が4安打することに満足する。勝ち負けの責任はあくまでも監督が負うもので、選手は自分のベストを尽くすことだけ考えろという、オリックス時代の恩師・故仰木彬監督の教えに大きな影響を受けている。
大谷もどちらかといえばチームより個人だ。
日本ハム時代は二刀流をやっている関係で、大谷の体調によって先発投手のローテーションがズレることも。だが、本人は気にするそぶりも見せなかったとか。オフにメジャー挑戦した2017年、日本ハムは5位に沈んだ。前年の日本一とは打って変わって、シーズン中から低迷したものの、大谷のメジャー挑戦への思いは最初から最後まで変わらなかった。