ベストナイン大敗…ソフト甲斐キャノン落選に“打率2分の壁”
MVP男が落選した。
26日、ベストナインが発表され、パの捕手部門は西武の森友哉(23)が初選出。「甲斐キャノン」で今年の日本シリーズを盛り上げたソフトバンクの甲斐拓也(26)は次点となった。得票数は森の「179」に対し、甲斐は「54」。トリプルスコアでの大敗だ。
敗因はバットにある。今季のシーズン打率は.213。133試合に出場しながら打席数は363と少なく、規定打席未到達に終わった。試合の終盤に代打を送られることが主な原因。一方、森は136試合に出場、552打席に立ち、打率.275を残した。
甲斐自身も日本一後、「僕は『全部』出て、キャッチャーだと思う。日本一の瞬間、マスクをかぶって投手と抱き合う。そこは今年もできませんでした」と打撃への課題を口にしていた。
日本シリーズでは本塁打、打点ともにゼロで、14打数2安打、打率.143だったが、衝撃の強肩「甲斐キャノン」でMVPを獲得。捕手でのシリーズMVPは6度目で、これまでの古田や阿部らは打撃力も評価されて受賞していた。甲斐はそれらを覆したといわれたが、ベストナインはシーズンでの「総合力」が評価される。
昨季は103試合、257打席で規定打席未到達でも、チームがリーグ優勝&日本一となったため、打率・232でベストナインを受賞した。
チームのリーグ優勝はもとより、「打率2分の壁」が甲斐の課題となりそうだ。