千賀、甲斐…育成選手を主力に育てるソフトB“三軍の秘密”
ソフトバンクは育成選手を含む若手を三軍で育てることで定評がある。
出世頭は日本シリーズで盗塁阻止率100%の甲斐拓也(25=10年育成6位)。第1戦に続いて昨1日の第5戦に先発したエースの千賀滉大(25=同4位)や、ルーキーながらCSで3試合、日本Sで1試合リリーフを務めた大竹耕太郎(23=17年育成4位)も三軍からはい上がってきたクチだ。
甲斐は「三軍の存在が自分を育ててくれた」とこう言った。
「とにかく実戦が多いので、自分の足りない部分がよく見えてくるし、上のレベルとやることで、自分の実力のなさを思い知らされる」
4年前に三軍統括コーチだった水上内野守備走塁コーチは「三軍は(選手の)本気度を見極め、育てる場所」と表現する。第4戦で先制2ランを放ち、この日の二回にレーザービーム返球を見せた上林誠知(23)を例に出してこう言う。
「私がいたときは上林が三軍にいて、彼はその本気度が他の選手とは違った。(結果が出なかったときに)打撃コーチや守備コーチから責められて悔しい、で終わらず、誰に見られるでもなく裏で練習を自主的にやる。悔しさを力に変換できる才能があった。悔しいと涙を流しても、何もやらない選手はもちろんいます」