“万年V候補”東海大を箱根初優勝に導いた両角監督の参謀力

公開日: 更新日:

「先生方と密にやりとりを」

 また、寮の二軍制も実施し、チーム内の競争意識をあおった。駅伝部は全寮制で、3つの寮で生活する。第2と第3にあまり区別はなく、第1に属する一軍寮のうち13人は1人部屋。それ以外は2人部屋だ。

「1人部屋は強い選手が入ります。約3カ月間の総合成績に応じて、年に3回ほど部屋替えがあります」(西出コーチ)

 スポーツの名門である東海大も早稲田や青学に比べると大学のブランド力は劣る。だが、3年生には全国高校駅伝のエースがズラリ。どんな選手集めをしているのか。両角監督に聞くと、こう言った。

「いい選手は競合するのでなかなか取れないですよ。ただ、(佐久長聖)高校のとき一緒にやっていた先生方のご好意で東海大に送り出していただくこともある。先生方と密にやりとりして、僕が行って話をします。トラック(練習)をしっかりやれるというところをアピールします」

 有力選手には学費の免除、合宿費の援助、スポンサーからの物品提供がある。大学の研究所が開発する低酸素テントや低圧室といった施設が充実しているのもウリだ。

 今回の初Vで名を上げた東海大。来年は、駅伝志望者の行列ができるか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…