陽岱鋼はスタメン落ち…巨人外野陣“丸以外は白紙”の大誤算
「外野の開幕スタメン? 丸以外は決まってないんじゃない」
18日、20日に開幕戦を控えるマリナーズとプレシーズンゲームを行った巨人のあるコーチがこう言った。この日の外野のスタメンは、左翼・ゲレーロ、中堅・丸、右翼・亀井。前出のコーチが言うように、FA入団の丸は確定。原監督が競争を打ち出していた左翼はともかく、問題は右翼に入るはずだった陽岱鋼である。
「原監督が能力を高く評価している陽がパッとしない。オープン戦打率は.292ながら、DHで出場した前日の試合は2タコ。この日はスタメンから外れ、八回に代打で三振ですからね。当初、丸と陽の2人は確定的で左翼をゲレーロらが争う構図だった。右翼に入った亀井は先日、満塁本塁打。この日も適時打を放ち、開幕スタメンは当確。それどころか原監督が重視する5番が濃厚です。ただし、亀井は36歳のベテラン。開幕からフルに出場させてしまっては1年間も持たない。スーパーサブとしてベンチに置いておきたいのが本音なんです」(前出のコーチ)
打撃面で勢いのある石川は、前日のマリナーズ戦に左翼で先発したものの、一塁走者として遊直で飛び出し、併殺となる凡ミスを犯した。「満塁の一塁走者が飛び出すなんて話にならない」とは別のコーチ。原監督も怒っていたそうで、この日は先発から外れ、正外野手争いから後退した。スタメン落ちが続いていたゲレーロも、外国人枠を争うビヤヌエバが体調不良で欠場したため、消去法で出番が回ってきたようなもの。いずれも帯に短したすきに長しなのだ。
チーム関係者からは「24打席連続無安打のイチローの手を借りたいくらい。原監督が誘えばなんとかなるんじゃないか」なんて声も出るほどだ。丸を補強しても“外野難”に陥るとは、原監督にとっては大きな誤算である。