24失点大敗のショック心配…札幌第一復活のカギを識者提案
地獄のような2時間39分になってしまった。
2年ぶり3回目のセンバツ出場となった札幌第一が、25日の1回戦で山梨学院に5―24と記録的な大敗。
初回にいきなり10点を奪われると、3―19で迎えた八回に再び打者一巡の猛攻に遭うなど最後までサンドバッグ状態だった。6人が登板した投手陣が浴びた計24安打は大会ワーストタイの記録。あまりに一方的な展開に、札幌から駆け付けた大応援団も声を失い、呆然自失の体だった。
札幌第一は夏を含めて今回が6回目の甲子園出場(夏1勝、春0勝)。道内屈指の強豪私立校として知られるようになっていただけに、記録的大敗の影響が心配だ。
メンタルトレーナーの高畑好秀氏が言う。
「札幌第一の選手にとっては、これまで経験したことがない屈辱的な大敗でしょう。例えば、24安打を許した投手たちは、力を出し切れずに打たれたのか、力は出し切ったが相手打者の方が上回っていたのか。力を出し切れなかったのなら、それはメンタルなのか技術の問題なのか。そこを冷静に考え、夏の大会に向けて取り組めばこの惨敗も無駄にはならない。心配なのは、力を出し切って打たれた投手や打てなかった打者です。強豪校の選手ですから、ショックはかなり大きい。惨敗のダメージが心の傷として残る選手もいるかもしれません。指導者はよく観察するべきです」
試合後、「序盤の失点が大き過ぎた」と力なく話した菊池監督に落ち込んでいるヒマはない。