原Gは5月負け越し 虎前監督の“秘蔵っ子”左腕にコテンパン
なるほど、あの鉄人がことさら目をかけていただけのことはある。
30日の阪神戦。巨人が2年目左腕、高橋遥人(23)にコテンパンにされた。7回で打った安打はわずかに4。2度の3者連続を含む9三振を奪われた。二回に大城が2ランを放った以外、伸びのある最速147キロの直球と切れ味鋭いカットボールの前に、ほとんど手も足も出なかった。
試合後の原監督は、1安打2三振に終わった岡本と、4打点と活躍した相手の大山とを比較し、「4番バッターがね。抑える、抑えられるでゲームは大きく左右される。そこが如実に出た」と厳しい表情。前日のサヨナラ満塁弾負けに続いて、阪神には6年ぶりの4連敗となり、5月の月間負け越しも決まった。
高橋遥は一昨年のドラフト2位で阪神に入団。1年目の昨季は4月に一軍初登板を果たし、チームのルーキーとしては59年ぶりとなる甲子園先発デビュー勝利を挙げた。
「6月に左肩を痛めてそのままシーズンを終えることになってしまいましたが、この高橋遥にゾッコンだったのが前監督の金本です。新人合同自主トレの段階から、『すごいわ。ど真ん中に回転のいいボールがドーン! あれ、打てないよ』と絶賛。枠の関係でキャンプは二軍スタートになったものの、その後は取材に来るOBや評論家をつかまえては、『すごいのがおるんよ。あんなピッチャー、見たことない』と宣伝しまくっていたほどでした」(阪神OB)