国内では6年ぶり プロボクシング「日韓対抗戦」観戦ルポ
内藤律樹が因縁の韓国で防衛戦
――8月15日の終戦記念日に内藤律樹選手が韓国でタイトルマッチをやりますね。
「リッキー(律樹)のプロモートはDANGANがやっていますが、8月15日に韓国で試合をするのはたまたまです。8月15日はいろいろな意味がある日付ですが、それとはぜんぜん別の話。リッキーには日本国内で防衛戦のオファーもあったのですが、リッキーが海外でやりたがっていました。本当は米国でやりたいのでしょうが、難しくて韓国になった。韓国側が呼ぶ理由は、韓国ボクシング界がチャンピオンベルトをほしがっているからです。今韓国には世界チャンピオンがいないので、まずは東洋太平洋のベルトがほしいということです」
――今後の日韓戦の予定は。
「年内に親善試合は予定していません。9月に韓国の済州島、10月にもまた韓国内で試合をやります。韓国での試合はまだまだ盛り上がっていない。韓国は興行の形態が日本とは違っていて、スポンサーが集まらないと興行にならないんです。韓国人同士の試合では企業スポンサーが集まらないため、日本人選手を招きます。韓国で試合をやっときには日本の応援はほぼいなかったそうですが、そもそもお客さんが少なかったようです。いま、日本のボクシングも全体としては落ちていて元気がありません。ボクシングはやはりアメリカが世界最高の国。日本としてはアジア全体で手を結んでボクシングを盛り上げていきたいと考えています」
ラグビーに限らず、スポーツは試合が終われば選手も観客もノーサイド。スポーツを通じて韓国や中国、東洋での交流は広がっている。
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)