石川遼が3年ぶりVも 女子人気に及ばぬ国内男子ツアーの惨状
「腰痛に苦しみ、選手生命が危ういとまで言われた石川が勝てるのが今の男子ツアーの現状です。パワーがない女子は飛距離へのこだわりが強くないので、最近の若い選手は癖のないスイングをしているが、男子プロは飛ばそう、飛ばそうとして、フォロースルーでシャフトがクビに巻きつくぐらいいつでも大振りする。星野陸也(23)などはその典型です。ゴルフがターゲットゲームということを忘れている」
さらに菅野氏はこう続ける。
「米ツアーのトッププロを見ると、B・ケプカ、D・ジョンソン、J・ローズなども、飛距離は出るが、同時にショットの正確性を追求し、ショートゲームもうまい。日本の若手のようにアイアンを振り回す選手はまずいない。昔の尾崎将司のように、国内なら憎らしいほど強い選手も今は皆無。アイアンやショートゲームがピカイチという者も見当たらない。結局男子プロは、米ツアーの松山英樹(27)の活躍にしか興味がないという人が多いのではないか」
16年3月にプロ通算85勝の青木功(76)が日本ゴルフツアー機構(JGTO)の第4代会長に就任。「青木さんが会長になれば試合数は増える」と言われたが、今年も昨年より1試合減った。青木会長が全米オープンのテレビ解説で記者発表会に不在だったことが大会主催者の怒りを買ったのだ。その尻拭いのために石川が急きょ発表会に出席したが、結局今年の大会は中止になった。