村田l諒太が王座奪還 “投資6年”のフジテレビ胸なで下ろす
12日のボクシングWBA世界ミドル級タイトルマッチで、同級4位の村田諒太(33=帝拳)が王者のロブ・ブラント(28=米国)に2回2分34秒TKO勝ち。昨年10月の米国ラスベガスでの防衛戦で判定負けし、ベルトを奪われた相手にリベンジを果たした。
初回のゴングと同時に圧倒的な手数で攻めてきた王者に対し、村田は右のボディーで対抗。終了間際にブラントをフラつかせると、2回にその勢いのまま重い連打でダウンを奪い、一気に試合を決めた。
「試合後、『ありがとうございます!』と何度も絶叫した村田はホッとしたような表情を浮かべていたが、最も胸をなで下ろしたのが、試合を生中継したフジテレビでしょう。ラスベガスでブラントになす術なく敗れた村田は引退も考えた。なんとか再起したものの、今回のリマッチを前にして『最後の試合になるのか、もっと村田を見たいと言ってもらえるのか、判断されることになる』と言っていた。フジテレビは2012年ロンドン五輪金メダリストの村田のネームバリューに目をつけ、13年8月のプロデビュー戦から独占中継するなど先行投資をしてきた。昨年10月の防衛戦で勝つのを前提に、予定していた東京ドームでのビッグマッチも消滅してしまっただけに、連敗で引退なんてことになったら、これまでの投資が無駄になりますから」(民放局関係者)
この日の試合を実況した同局アナウンサー、インタビュアーは、村田の勝利に目を真っ赤にして声を詰まらせていたのも納得である。