日ハム粘り勝ちも 「勝つため」に中田スタメン落ちの屈辱
チームが勝つさまをベンチで眺めながら、主砲は何を思ったのか。
4日、2位日本ハムが首位ソフトバンクに粘り勝ち。負ければ首位攻防戦3連敗とあって、栗山監督も「勝たなければいけない試合。大きく(打順を)動かす」と試合前から鼻息が荒かった。
そんな「勝たなければいけない試合」でまさかのスタメン落ちの屈辱を味わったのが4番の中田翔(30)だった。
中田はもっか打率.254、23本塁打、68打点。率はともかく、ホームランはリーグ5位タイ、打点は同4位と結果を出している。それでもここ3試合は無安打。5試合でわずか1安打と不調にあえいでいる。
スタメン落ちの理由は中田本人が一番分かっているだろうし、受け入れてもいるだろう。
だからといって、指揮官が「勝つために打順を動かす」と宣言し、その答えが主砲のベンチスタートでは「中田は不要」と言っているようなものだ。
栗山監督は選手に甘いように見えて、実際はシビア。自身の発言がメディアで取り上げられることを見越して、中田にハッパをかけたのかもしれない。それにしても、中田がふびんだろう。
試合後は「取らなければいけない試合。それはみんな分かっていた」と、したり顔の栗山監督。中田が屈辱をバネにしてくれればいいが……。