主軸周辺で仕事きっちり G亀井アラフォー年俸1億円あるか
「移動試合はきついよ」
台風の影響で広島に1日延泊となった巨人。15年目のベテラン亀井善行(37)は、16日朝の新幹線で広島駅から4時間ほどかけて帰京。試合前練習後にこう漏らすと、大粒の汗を拭った。
今季は主に1番や5番に入る。打率は16日現在、.301でリーグ8位。他球団のスコアラーはこう言って苦虫を噛み潰す。
「どこの球団も坂本、丸の2人は厳重にマークする。今年は4番岡本の数字が上がってこないけど、この3人の周辺で、黒子のように効いているのが、亀井なんです。どの球団も手痛い一打を食らっていますよ」
亀井は「この年でキャリアハイに近い成績? 確かに。でもなんでだろう……」と首をひねるが、1番に入った試合は.651と高い勝率を誇る。坂本勇、丸と比べると派手さはないものの、リードオフマン、ポイントゲッター両方の役割を果たし、他球団を悩ませている。
ここ数年、スタートはいつもサブ扱いだった。2017年に陽、昨年はゲレーロ、今年はFAで丸が加入。毎年のように大物外野手が補強されるたび、「俺、ヤバイね。今年こそヤバイよね」と危機感を持ち続ける。昨年は春のキャンプ、開幕ともに二軍スタートだったが、すぐに外野のレギュラーの座をつかんでいた。終わってみれば自身2度目となる規定打席に到達。打率.254、13本塁打、49打点の数字以上に、球団に勝負強さを評価され、年俸は1800万円アップの7000万円となった。この時、「(来年は)代打、守備固め、スタメンだろうが、少しでもチームに貢献できるように『脇役』として与えられたところで仕事をしないといけない」と語っていた。
「若い選手のサポートをしないと」が口癖。この日は4打数無安打に終わったが、「サポート」だけでは終わらない。このまま規定打席を割らずに3割をキープすれば、アラフォーになってからでは異例の年俸1億円到達も夢ではない。