酷使の中川が白星フイに…巨人のブルペンは“ブラック企業”
痛い引き分けだ。
前日に連敗を6で止めた巨人。沈鬱ムードを払拭して臨んだ8日の中日戦では、先発の菅野智之(29)が久々にエースらしい快投を演じた。
7回3安打1失点。直球のMAXは152キロを計時し、6三振を奪った。これに打線も奮起し、五回までに3点を先取。そんな快勝ペースがしかし、八回に暗転した。
2番手の中川皓太(25)が2死一、三塁から3番のアルモンテに痛恨の2点適時二塁打を打たれ、菅野の7月2日以来となる白星をフイにした。
「またもリリーフ陣の不安を露呈してしまったとはいえ、中川は責められません」
と、元巨人のセットアッパーで1990年代に「勝利の方程式」として活躍した橋本清氏がこう続ける。
「この日が49試合目の登板で九回の抑えを任されたり、八回のセットアッパー役を担ったりと、役割が流動的な中で防御率1点台(1.65)は立派です。リリーフ陣の中で最も計算できるからこそ、原監督も試合展開によって投入する場面を変えている。肉体的にも精神的にも大変だとは思います。簡単な仕事ではありませんが、中川はここが踏ん張りどころです」