結果はすぐに出ないもの これだから秋季キャンプは楽しい

次はどんな矢を？（Ｃ）共同通信社

　阪神の秋季キャンプが楽しい。野球界全体の話題といえば、現在開催中の国際大会「ＷＢＳＣプレミア１２」のことだろうが、虎党の私としては阪神の動向が気になってしまう。そもそも今回の侍ジャパンには阪神から誰も選ばれなかったのだ。

　よって、今の私にとって最大の関心事は、そんな不甲斐ない虎戦士の秋季キャンプの模様、とりわけ本来なら侍ジャパンのエースに君臨していてもおかしくない藤浪晋太郎の状況である。

　ご承知の通り、この秋季キャンプには通算２１９勝を挙げた大投手・山本昌氏が臨時コーチとして参加しており、その山本昌コーチによる藤浪指導の様子が連日ニュースをにぎわせている。これを楽しいと思わない虎党はいないのではないか。

　たとえば、山本昌コーチによるチェンジアップ指導は見応えがあった。氏いわく、それを取り入れるとリリース時に手首を立てることにつながるため、ボールの回転数が上がるといった意図があるらしく、藤浪も素直に実践しているのだが、その一方で藤浪は「回転数が多い＝良いことだとは自分は思っていない」と発言するなど、いつもの頑固さもしっかり顔をのぞかせている。