「なんで俺を呼ばへんのや」南野拓実の苦闘5年と無精ひげ
森保一監督体制では主軸となったが、19年のアジア杯(UAE)でスランプに陥った上にザルツブルクでも先発から外されるケースが目立つようになった。昨年3月の欧州リーグ(EL)のナポリ戦後、南野は「俺はスタメンで出る資格がある」と語気を強めながら言っていた。
無精ひげを生やし、ワイルドな雰囲気を前面に出し始めたのはこの頃。生来の負けん気の強さが、はっきり顔に出るようになった。それを南野本人に指摘すると苦笑いしながら「ピッチに立って気の強さを示さないと生き残っていけないですから」と話してくれた。俳優の山崎賢人似の南野は「サッカー界屈指のイケメン」といわれたが、ひと皮むけようとガムシャラに取り組んだ結果、大願を成就させた。もちろん本当の戦いはここからだ。飽くなき野心、向上心、負けじ魂を備えた24歳のアタッカーの躍進を楽しみに待ちたい。