空手形女子・清水希容の意外な素顔 2人の指導者が語った
清水希容(26)が兄の影響で空手を習い始めたのは小学3年時。この頃から組手ではなく形一本に邁進してきた。
当時から清水を指導する糸東流空手道養秀館本部の園山昌枝氏が言う。
「形は決められた動きですが、型にはまるのも良くない。決まった動きの中で、いかに自分らしさが出せるか。彼女の長所は体幹と下半身の強さ。形は演武線の方向に進まなくてはいけないが、運足で軸がずれたり、バランスを崩して体が傾くケースがある。それが清水にはない。見るものを引き込む力強さもある」
160センチ、56キロの清水だが、昔はマッチ棒のように細かったという。母校の東大阪大敬愛高で空手部総監督を務める山田ゆかり教頭が話す。
「当時は凄く細かったですね。形にも筋肉は必要なので、トレーニングや食事面での指導はしました。清水の通学時間は1時間程度だったので、部活が終わった帰りに何かを食べるとかもアドバイスした。厳しい言葉もかけました。稽古熱心で、とにかく自分に厳しい子。もう少し緩い部分、弱い部分があってもいいのになあ、と思ったこともある(笑い)。ただ、空手を離れたら明るい、普通の女子高生でした」