審判までロボット判定 コロナで収入激減MLBが導入急ピッチ
無観客どころか、審判不在の状況になるかもしれない。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、レギュラーシーズン開幕を延期したメジャーでは、球場からアンパイアを締め出そうとしているのだ。
MLB(大リーグ機構)は今季からマイナーで「ロボット審判システム」(ABS)の試験導入を予定していた。これは球場内のピッチ・トラッキング・システムといわれる球速や打球を電子的に測定する装置を使って、ストライク、ボールを判定するものだ。今季、マイナーで判定の精度を確かめ、早ければ2023年以降にもメジャーでの導入を目指している。
ロボット審判の精度が向上して判定のトラブルが減れば、各球場に1人配置される責任審判への監督からの抗議はほとんどなくなり、濃厚接触も避けられる。何よりもメジャーが目指す試合時間の短縮にもなる。
■審判リストラで50億円の削減
もっとも、メジャーの狙いはそれだけではない。今後、悪化が懸念される財務体質の改善が最たる目的だ。