出稽古の早期解禁望む力士ら 直後に「病院送り」の危険性
皆、その時を今か今かと待ち望んでいる。
7月19日に初日を迎える大相撲本場所。3月場所以来の実戦に力士は腕を撫(ぶ)しているが、そんな彼らが気にかけているのが出稽古の解禁時期だ。
新型コロナの影響で、現在も出稽古は禁止。関取が複数いる部屋ならともかく、そうでない部屋の力士は力量が大きく離れた格下と稽古をするしかない。調整に差が出かねず、「早く出稽古がしたい」という声が日増しに大きくなっている。稽古嫌いで知られる御嶽海ですら、「ここまで相撲を取ってないのは初めて」と、不安を吐露しているくらいだ。
25日の東京都の新型コロナ感染者は48人。この2日間で103人の感染が確認された。再び拡大傾向にあるとはいえ、町中の人の出はほぼ通常に戻っている。そんな中で稽古ひとつ取っても普段の生活に戻れないのだから、力士の焦りは増すばかりなのだ。
相撲協会関係者によれば、出稽古再開の時期は本場所2週間前、7月5日前後になるという。力士は我先にと部屋の外に飛び出すだろうが、「怖いのはケガです」と、某親方がこう続ける。