松山3年ぶり米ツアーV逃す…「完璧ゴルフ」追求でカラ回り

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【BMW選手権】最終日

 プレーオフシリーズ2戦目のBMW選手権。3年ぶりの優勝に向けて首位タイ発進と絶好のポジションから発進した松山英樹(28)だったが、今回も勝利に手が届かなかった。

 最終日は通算4アンダーで並んだダスティン・ジョンソン(36)とジョン・ラーム(25)がプレーオフに突入。1ホール目にラームが神がかり的な18メートルのバーディーパットを決めて、今季2勝目、ツアー通算5勝目を挙げた。

 いっぽう、松山は3バーディー、2ボギーの69で回り通算2アンダー3位フィニッシュ。プレーオフ進出に2打及ばなかった。

 松山はこれまで米ツアー168試合に出場して5勝をマークし、逃げ切り優勝は1回だけ。逆転1回、プレーオフ3回。いっぽう最終日に首位発進してから逆転負けも2回ある。

 選手層が厚いフィールドで勝つ難しさを物語るデータだ。

■17年全米プロの敗戦トラウマ

 なかでも2016―17シーズンは3勝を挙げてフェデックスランクは自身最高の8位につけるなど、もっとも勢いがあった。ただ、最終日に61をマークして劇的な逆転優勝を演じたWGCブリヂストン招待を最後に、ここ3シーズンは勝利から遠ざかっている。

「BS招待に勝って乗り込んだ翌週の全米プロ敗戦ショックが大きかった」(関係者)といわれているように、17年8月の全米プロは最もメジャー制覇に近づいた。

 最終日はともにメジャー初優勝を狙うJ・トーマスと同組になり、首位と1打差2位スタート。アウトを折り返して10番バーディーで一時単独トップに立った。ところが、直後の11番から3連続ボギーで後退。5位に終わり、初メジャータイトルもトーマスにさらわれた。

 ホールアウト後は、取り囲む記者の目も気にせずにしゃがみこんで号泣、タオルを顔に当てたまま立ち上がれなかった。この年は4月のマスターズ11位、6月の全米オープン2位、7月の全英オープン14位と、いずれもトップ15に入りメジャーで好成績を残していた。

 そして最後のメジャー、全米プロはゴルフの調子がピークで迎えて、悲願のメジャータイトルに最も近づきながら、手にできなかった悔しさが心の傷になった。

「ここまで来た人はいっぱいいる。ここから勝てる人と勝てない人の差が出てくる」と語り、その差を突き詰めて長いトンネルに入った。

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