追憶のマラドーナ 前代未聞だった凄まじい“ブーイング”
1990年イタリアW杯・準々決勝アルゼンチンvsユーゴスラビア(当時)のヒーローは、アルゼンチン代表GKゴイコチェアだった。
ユーゴの4番目と5番目のシュートを連続してストップし、勝利(PL戦3-2)の立役者となった。本来アルゼンチンの正GKはプンピードだったが、グループリーグのソ連戦で負傷。控えのゴイコチェアに出番が回ってきたわけだが、ユーゴ戦に続いて準決勝でも彼は、大仕事をやってのけることになる。
6月8日に開幕したW杯もベスト4が出そろった。準決勝のカードはイタリアVSアルゼンチン、西ドイツ(当時)vsイングランド。いずれもW杯で優勝経験のある伝統国だ。
準決勝第1試合は、ナポリで行われたイタリアvsアルゼンチン戦。開催国の試合を取材するのは、これが2試合目だった。
■ナポリのスタジアムは「小便臭い」
セリエA・ナポリのホームスタジアムはローマ、ミラノに次いで3番目に大きい。当時の収容人員は7万5000人だった。