エンゼルス大谷の現在地 調停金額で分かった二刀流の評価
19年に大リーグ選手会が発表した年俸調停選手のデータによれば、投手の平均年俸は378万ドル(約3億9200万円)、野手は398万4000ドル(約4億1300万円)だった。メジャーの平均年俸(約4・7億円)はもちろん、今回の大谷への球団の提示額は年俸調停権のある選手の平均を大幅に下回った。
「昨季の結果から判断すれば、球団の提示額は妥当だと思います」とスポーツライターの友成那智氏がこう続ける。
「右肘手術など度重なる故障から投打の二刀流としての完全復活を期待されながら、いずれも惨憺たる成績(0勝1敗、防御率37・80、打率・190、7本塁打、24打点)に終わった。現時点でエ軍は大谷を主力として評価していないということでしょう。約2億6000万円の金額から見れば、控えとしか見ていないことがうかがえます。球団、首脳陣は大谷の二刀流としての潜在能力には多大な期待を寄せているはずですが、故障リスクも高いことから、今回は高額のオファーを見送ったのではないか」
ミナシアンGMが「ショウヘイはユニークな選手。投打をこなす選手となると比較できる選手がいない」と認めるように、大谷はメジャーで貴重な二刀流だ。