故・野村監督がベンチで握りしめていた「あの効能書き」
プロ野球のヤクルトや阪神、楽天などで監督を務めた野村克也氏が昨年2月に亡くなって1年になる。
新聞やテレビなどでは、野村氏と親交のあった著名人らが故人との思い出を振り返っていた。今もなお、その人気は衰えていないようだ。
話題が豊富でサービス精神が旺盛。担当記者はもちろん、女子アナにもファンは多かった。自ら多くの本を著し、その人柄や功績についても語り尽くされている感があるが、筆者はヤクルト監督時代のエピソードという話を思い出す。
野村監督が試合前、ベンチである紙を眺めていた。その場に姿を見せた野球評論家が野村監督に「読んでくれ」と頼まれたため、受け取った紙を見ると英語で書いてあった。
「ノムさん、冗談やめてよ。英語なんか読めるわけがないでしょう」
「そうか、ダメか」
「決まってるでしょう」
それでも、その紙を握りしめていた野村監督に野球評論家が尋ねた。