阪神・佐藤輝は叱責翌日に好打撃!図太さの裏に恩師の教育
■「いいものはいい、ダメなものはダメ」
しかし、佐藤は自分自身のミスや、首脳陣からの厳しい言葉にヘコたれるどころか、むしろ結果を残す。そんなずぶといメンタルの背景には、佐藤の恩師である近大の田中秀昌監督の教えがあるのかもしれない。
田中監督は「いいものはいい、ダメなものはダメと、4年間ずっと言い続けてきた。本人はうっとうしいな、と思ったこともあったでしょうけど(苦笑い)」と言う。
プロ入り直前には「マイペースな性格なので、もっと欲をもってガツガツとしたところを出してほしいと思ったことがある」と話していた同監督は、内野守備の練習で気持ちが入っていなかった佐藤に、「もっとボールに飛び込め、そんなプレーをしていたら、プロでは淘汰されるぞ」と叱咤。練習に遅刻した際にも、厳しく注意した。
佐藤は高校までいわゆる野球学校で揉まれたわけではなかった。大学時代の4年間で、野球選手としてのあるべき姿を学んだだけでなく、厳しく叱責されることへの免疫も身につけたのだろう。自分自身としっかりと向き合うことで、気持ちの切り替えにもつながっているのかもしれない。