遠藤航 類まれな人間力と発信力で五輪代表を牽引する
「『ボランチで出る=試合を左右する』くらいの重要な役割を担っている自覚を持って戦い続けました。リオ五輪や代表でフィジカルの強い海外選手と戦ってきた分、ベルギーやドイツに行っても戸惑いはなかった。多少相手と距離があっても『迷ったら行く』という積極的守備を心掛けるようになったんです。その結果、ボールを奪えるという新たな感覚を得た」
こう本人はドイツ1年目に成長を実感。ボランチとしてやっていける確信をつかみ、1部昇格の原動力になったことで評価も急上昇した。
■「毎試合を『決勝戦』だと思って挑んでいます」
迎えた今季。ドイツ1部初挑戦ながら、出場停止だった22日の最終節・ビーレフェルト戦を除いてリーグ33試合に先発。
デュエル勝利数476回という驚異的な数字を記録した。もちろんこれはリーグ1位。日本人ボランチの「デュエル王」獲得は、ドイツでも驚きを持って受け止められた。
「毎試合を『決勝戦』だと思って挑んでいます」という意識の高さが、偉業達成の原動力となったはず。実際、20年10、11月の代表4試合でも遠藤の対人の強さ、球際の強さは異彩を放っていた。