稀勢の里こだわり故郷・茨城で独立も…「遠方部屋」の吉凶
27日、日本相撲協会の理事会で荒磯親方(34=元横綱稀勢の里)の独立が承認された。序二段1人、序ノ口3人の内弟子と行司1人を引き連れ、8月1日に田子ノ浦部屋から正式に独立する。場所は茨城県南部の阿見町とみられる。
この場所を選んだ理由は2つ。荒磯親方の出身は茨城県牛久市。新部屋を創設する阿見町は牛久市に隣接しており、故郷に相撲部屋を持つという自身の願いからだ。
さらに荒磯親方は「広い部屋を持ちたい」という願望もあった。引退後は早稲田大学大学院スポーツ科学研究科に入学し、相撲部屋経営を勉強。「新しい相撲部屋経営の在り方」という修士論文も書いている。従来の伝統にとらわれず、「2面の土俵」「トレーニングルームやミーティングルーム」にこだわり、資金的に都心では確保が難しい広い土地が必要だったのだ。
■出稽古に行く部屋が近場にないのはネック
そうした「新しい相撲部屋」はともかく、国技館(東京都墨田区)から遠いことはデメリットが多い。