明桜・風間球打は2回戦で散るも…評価を上げたマウンドへの「適応力」
157キロを出した地方球場はマウンドの傾斜がキツイうえに軟らかい。勢いをつけて前に踏み込めるうえ、踏み出した左足で地面をしっかりえぐれて踏ん張れる。球をリリースするまでの“タメ”がつくれて、球に全出力を乗せることができたんだ。
そこへいくと、甲子園のマウンドの傾斜は緩やかだし、下はプロ仕様でガチガチに固められている。下半身主導の投手ならともかく、風間のようなタイプには不向きだ。これだと前足は刺さりにくいし、上半身の勢いもそがれちまう。地方大会を見てきたウチの担当スカウトは、「球をリリースしてから、蹴った軸足の右足が地面につくタイミングが従来よりも若干早い」と言っていた。つまり、十分なタメをつくれていないってことだね。
まだ高校生だし、こんなマウンドで投げる経験はほとんどなかったはず。それでも試合を重ねるごとに、着実に球速はアップしていたからね。負けはしたものの、むしろこの適応力は評価していい。
■性格を知るため潜入調査
本人は高卒でのプロ志望を明言している。技術が十分であれば、あとは性格だ。各球団の担当はあらかた調査を済ませているはずさ。