中国戦で勝ち点3だが…ゴール前で「宇宙開発」をやっている場合ではない
カタールW杯最終予選は2戦目の相手・中国から勝ち点3を得たが、それにしても中国は前半と後半とでは、まったく別のチームのようだった。
前半の中国は全員が自陣に引きこもり、日本選手へのプレッシャーもなかった。守備一辺倒と言っても体を張るわけでもなく、ただ日本の攻撃を淡々と跳ね返すだけ。
後半に入ると最終ラインを上げてボールに対するアプローチも素早くなり、攻撃姿勢も見られるようにはなった。が、先発したエウケソン、後半途中から出場したアロイジオ、アランの<ブラジル人帰化組>アタッカーと中国人MF陣とのコンビネーションは取れておらず、日本ゴールを脅かすシーンもなかった。
そんな中国相手に日本の「シュート18本・ゴール枠内3本・得点1」はやはり物足りないと言わざるを得ない。真剣勝負で勝ち点3を獲得したことにケチを付ける気は毛頭ないが、格段に力の落ちる相手だっただけに、不完全燃焼感は拭い切れない。
W杯最終予選・初戦でオマーンから不覚を取った。まさかの黒星スタートの重圧に押しつぶされそうになりながら、日本選手は本当によく戦ったと思う。内容よりも「結果が求められる」W杯予選で勝利することの難しさは、私も身に染みて分かっているつもりだ。