“さすらいのフットボーラー”松井大輔が明かす フットサル転身への決断とコロナ禍の孤独
フランス、ロシア、ブルガリア、ポーランド、ベトナムと海外5カ国・計9クラブを渡り歩いた<さすらいのフットボーラー>松井大輔。2010年南アフリカW杯・カメルーン戦で14日にリトアニア移籍を発表した本田圭佑(スドゥバ)の決勝点をアシストした男は、40歳にしてフットサルのプロリーグに身を投じた。
「この10年間、引き際を考えながらここまで来ました。今も『眠る場所』を探しているのかもしれない」と言う彼だけに、ベトナムで「引退」の二文字が浮かんだのも理解できる。そんな時に巡り合ったのが、フットサルという新たな舞台。純粋にワクワク感を覚え、自分自身が突き動かされ、今回の決断に至ったという。
「(2021年)6~9月までベトナムがロックダウンになり、家から一歩も出られなくなった。食事は軍の方が運んでくれて、それを食べるだけ。運動できるのは非常階段と開放されている屋上での体幹トレーニングくらい。外に出られない苦しみはサッカー選手として致命的でした」
先の見えない苦しさと孤独感にさいまなれた松井。サイゴンFCへ移籍するためにベトナムに入国した2020年12月も窓のない部屋に14日間、新型コロナで決められた隔離期間は閉じ込められる格好となり「3キロ痩せた」と話していた。今回のストレスは、並大抵のものではなかったに違いない。