大谷打者専念に透けるエ軍フロントの深謀遠慮 “ヘソ曲げ”移籍リスクを最小限に
大谷の登板が見込まれたマリナーズは、前回登板(9月27日)で7回1失点と好投しながら、打線の援護に恵まれず、勝ち星を逃した相手だ。9月に入って快進撃を続けており、直近13試合で11勝2敗。ア・リーグ東地区のヤンキース、レッドソックス、ブルージェイズとともに熾烈なワイルドカード(WC=2位以下の最高勝率2チーム)でのポストシーズン進出争いを繰り広げている。
仮に大谷がマ軍との今季最終戦に登板しても9月の26試合で130得点(リーグ5位)と勢いのある打線では分が悪い。しかも、大谷は前回のマ軍3連戦(9月25~27日)では申告敬遠2個を含む計6四球と勝負を避けられた。
ケガのリスクはもちろん、前回同様、四球で歩かされれば勝ち星を手にできない可能性が高いと判断したのだろう。
大谷は、前回の試合後には「このままでは(来季以降も)勝てない」などと、球団批判とも取れる発言を繰り返した。FA権を取得する23年オフの去就については残留が前提としながらも「それ以上に勝ちたいっていう気持ちの方が強いですし、プレーヤーとしてはその方が正しいんじゃないかと思います」と強豪チームへの移籍をほのめかした。