<10>鎌田大地が両親にプレゼントした新築2階建て7部屋の一軒家
「大地が結果を出してくれて親としてはホッとしました。ただ、次の行き先がどうなるのかは気を揉みました。我々はいつも話を聞くだけなんですが、イタリアに行く可能性もあったようです。最終的に19年夏の移籍期限ギリギリにフランクフルト復帰が決まった。そこで定位置を確保し、20―21シーズンは得点・アシスト合計17という数字を残し、日本代表にも呼んでもらえるようになった。『厳しい世界で生き残るには、目に見える結果しかない』と大地は少し強引なくらいゴールにこだわったんだと思います」と父は息子のタフさとたくましさに敬意を表した。
異国の生活の中で鎌田自身にも変化があった。
まずシントトロイデン時代に長男が誕生。両親の幹雄・貴子夫妻にとっては待望の初孫だ。遠距離なのでめったには会えないが、その成長は大きな活力になっている。
鎌田は妻をサポートすべく、料理男子に変貌した。腕に磨きをかけ、ルーキー主婦以上のレベルに達しているという。
「大地は実家に戻ってくるといろんな料理を作ってくれます。鍋料理なんかは当たり前。天津飯や韓国チヂミ、牛タンをさばいて焼き肉を振る舞ってくれたことも。スイーツもお手の物。シュークリームも自分でいちから作っていましたね。海外で外食はなかなか難しいですし、コロナ禍になってからはより自炊をしなければいけなくなった。ユーチューブを見ながら学んだのかな。ビックリする腕前ですよ」と母・貴子さんは目を見張る。