著者のコラム一覧
春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。98年から五輪批評「スポーツ思考」(メルマガ)を主筆。https://genkina-atelier.com/sp/

疑惑の高橋治之元理事への活動費9億円と突出 偶像のための五輪などあってはならない

公開日: 更新日:

「コモンズ」とコンサルタント契約を結んだAOKIホールディングス(AOKI)にとっても同様に彼の「偶像」は力となった。「高橋さんの人としての力に期待した」(青木同社前会長)とは言い得て妙である。その結果、高橋氏は月に100万円、トータル4500万円超の対価を受けることができた。

 しかし、その実像はどうか? 東京2020開催決定時には1兆円の売り上げをめざすと宣言した電通。五輪のスポンサーは67社、電通1社が独占契約していたが、コロナ禍による延期と無観客でその目標には及ばなかっただろう。東京五輪2020は黒字を出せなかった。電通が損をしても高橋氏は儲けをいただく。組織委理事として大会の開催を主張していたのではなく、自分の利益のためと言われても仕方がない。

■「2年延期」を主張したものの…

 思えば20年3月、コロナで同年五輪開催が危うくなってきたころ、IOCも組織委も予定どおりの開催としていた中、「2年延期」を主張したのも高橋氏だった。2年延期は2020を目指した選手にとって夢を諦めることになる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…