阪神・藤浪がいつのまにか失ったもの…もはや「甲子園のスター」ではなくなったのか
■大山はコロナ離脱…
藤浪はいつからこんなに「もっていない投手」になったのか。今から9年前、怪物ルーキーと騒がれていたころは大阪桐蔭高のエースとして甲子園春夏連覇の実績を引っ提げ、まさに甲子園の申し子のようなオーラを全身から放っていた。当時の藤浪は華もスター性も勝ち運もすべて「もっている投手」だった。
高卒1年目から3年連続2桁勝利を挙げたものの、2016年以降は成績が著しく下降し、復活の兆しが見えないまま今季ついに10年目を迎えた。28歳となった藤浪は今も変わらず160キロ超の驚異的な剛速球を投げるし、制球難はともかく、その能力自体は衰えたようには見えない。
しかし、いつのまにか藤浪は星を失ってしまったのかもしれない。藤浪はもう、甲子園のスターではなくなったのかもしれない。この勝ち運のなさは、藤浪を見続けてきたファンとして地味にショックだったりする。
また、そういう「もっていない」という点でいえば、大山悠輔もしかりだ。7月にコロナの濃厚接触者となって戦線離脱したかと思えば、先日は無症状陽性者となって2度目のコロナ離脱。せっかく今季は念願のシーズン30本塁打に向けて順調にアーチを積み重ねていたのに、出場試合数が減ることで未達となったら本当に悔やまれる。
思えば20年の大山もコロナによって120試合制に減った影響を大きく受け、28本塁打にとどまった。今季も似たような轍を踏むことになったら本当にもっていない。