札幌冬季五輪「招致スローガン」投票開始も…街も市職員もドッチラケのお寒い現実
一連の汚職事件で地に落ちた五輪のイメージ回復に必死だ。2030年の冬季五輪・パラリンピック大会の招致を目指す札幌市とJOCは4日から、「招致スローガン」を決めるキャンペーンを始めた。
①世界が驚く、冬にしよう。②NAMARA熱い!真っ白な舞台へ③未来のために、いま変えよう。──の3つの候補案から市民に最も良い案を選んで投票してもらい、その意見を尊重して決めるという。
ネットの場合は特設サイトで17日まで投票を受け付けるが、どの案も微妙なスローガンだ。この期に及んで、まだ招致する気である方が、よっぽど「世界が驚く」だろうし、「真っ白な舞台」を強調するほど、ドス黒い五輪利権を連想させる。「いま変えよう」と言うのは、やはり五輪が問題だらけであることを認めているようなものだ。
現場の札幌市を訪れても、お寒い状況だ。招致の機運醸成を図るポスターが張られているのは、札幌市役所や市営地下鉄の歩行路、市の第三セクター「札幌ドーム」と、市が絡んだ施設ばかり。さすがに市役所の目の前にある札幌商工会議所の入り口にはポスターが張ってあったが、繁華街の飲食店内や商店街の店先などでは、まるで見かけることはない。