FW町野修斗をDF中山雄太の代役に追加招集の不可解…W杯では“情報なし”が唯一の強み
1週間遅れのビッグサプライズとなった。カタールW杯メンバー26人が発表されたのが1日。その翌2日に左SB中山雄太が右アキレス腱を負傷して戦線離脱。追加招集選手が注目されていた。
森保監督のチョイスは「DFの補充はDF」ではなく、代表4試合の23歳FWだった。
J1湘南でプレーする町野修斗は左右両足で強いシュートが打て、身長185センチを生かしたヘディングシュートの威力もある。今季は日本人最多となる得点ランク2位の13得点。国内ではトップ級FWと言ってもいい。
■9月の米国戦では前線で孤立
もっとも、国際経験という面では心もとない。7月の東アジアE-1選手権で3試合・3得点で得点王タイ。だが、相手は若手主体の中国、香港、二軍の韓国だった。
実際、9月のドイツ遠征・米国戦に途中出場したが、まるでアピールできなかった。元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏がこう言う。
「米国戦では、左右からのクロスに対して<自らの動き出しでボールを引き出す>ような動きは皆無。ポストプレーの際には位置取りに迷いがあってウロウロするだけに終わってしまいました。味方との適切な距離感ひとつ取れず、前線で孤立するばかり。CFとしてまったく機能しなかった。この時点でW杯落選確実と思われていた分、追加招集には驚かされたし、監督がどんな効果を狙って招集したのか、不可解としか言いようがない」