2025年世界陸上は“クリーン”に行われるのか? 前回91年大会では接待や贈り物ジャブジャブ
もう、湯水のごとくは許されない。
東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件を受け東京都は14日、今後の国際スポーツ大会でのガバナンス強化に向けた有識者会議を設置すると発表した。弁護士や公認会計士らで構成し、12月の初会合から再発防止に向けて議論する。
都では2025年に世界陸上やデフリンピックなどのビッグイベントが開催されるため、賄賂や裏金などが動くことがない「きれいな大会」を目指そうというわけだ。
この報道に放送関係者は「前回の世界陸上東京大会はひどかった」とこう語る。
■大島紬、金屏風、ベンツ
「あれは91年大会の直後です。陸連関係者に裏話を聞いて驚きました。東京開催が決まり、当時、陸連会長だった青木(半治)さんが築地の旧電通本社を訪れ『世界陸上の成功のために力を貸してください』と言ったところ、『すべて電通が仕切りますからご心配なく』と言われ、書類や文書の交換もしなかったそうです。そんなわけで、準備や大会運営にかかるお金の流れは陸連には一切わからなかった。わからないといえば、大会直前に青木会長と大会組織委員会の幹部2人は100万円以上はするであろう薄いグレーの大島紬の和服をどこからかプレゼントされた。日本側は東京開催のお礼として、国際陸連(現・世界陸連)会長のプリモ・ネビオロを都内のホテルで接待し、高価な金屏風をプレゼントした。大きな屏風だったということですから外国への運送費もバカにならんでしょう。『接待やプレゼントのお金もどこから出ていたのか』と、陸連関係者は怪訝な顔をしていました」