ドイツ戦は“中央の局地戦”の行方が勝負を決する 鎌田大地が自由にプレーする時間を増やせるか
森保ジャパンのW杯初陣が刻一刻と近づいてきた。日本時間23日午後10時にキックオフされる大一番の相手はW杯制覇4回の強豪ドイツ。試合の趨勢を左右する「局地戦」の行方をドイツ1部ビーレフェルト(現2部)でヘッドコーチ経験のある鈴木良平氏(ドイツサッカー協会公認S級ライセンス保持者)によるシミュレーション第2弾。
■トップ下鎌田大地vs守備的MFゴレツカ
ドイツ代表の絶対的守護神GKノイアーのセリフだけに説得力がある。
「日本にとってカマダは重要な選手。我々には危険な選手になりうる」
ドイツ1部フランクフルトで前季のEL制覇の立役者となった鎌田(26)は、今季も公式戦12得点を挙げて絶好調をキープしてきた。
17日のオマーンとの親善試合に先発出場したゴレツカ(27)は、バイエルン・ミュンヘン所属の身長189センチ・体重79キロの偉丈夫ボランチだ。
「ドイツでプレーしている者同士。互いの手の内は知り尽くしている。フィジカル能力に勝り、厳しいアタックを仕掛けてくるゴレツカに対して鎌田が、いつものようにノラリクラリとプレスをかわしながら、どうやって攻撃を組み立てていくのか。この2人のマッチアップがこの試合の最大の焦点となり、直接対決の結果が試合の行く末に大きく関わっていく。鎌田は、17日のカナダとのテストマッチの後半21分に交代出場し、日本代表では初めて守備的MFの位置に入った。トップ下起用の際も、少し後方に引くことで<前を向いた状態>でボールを受けるシーンがあるが、そうなると鎌田の<パスか、ドリブル突破か、瞬時にベストの選択ができる>という持ち味をより発揮できる状況となる。鎌田が自由にプレーする時間が増えれば増えるほど、森保ジャパンのチャンスは多くなっていく」(鈴木氏)