育成選手の指名に入っても、名前が呼ばれることはなかった。10月のドラフトで指名漏れの憂き目にあった、熊本・九州学院の村上慶太(18)。今季、日本人最多のシーズン56本塁打を放ち、史上最年少で三冠王を獲得したヤクルトの村上宗隆(22)の弟である。
「風貌や打撃フォームが兄の宗隆にうり二つで、サイズも身長190センチ・体重100キロと超高校級。ただし、高校通算52本塁打だった兄に対して、慶太は通算7本。パワーと技術が足りず、当初からドラフト指名の当落線上とはみられていました」
とは、アマチュア野球関係者。それでも本人はプロ入りに一縷の望みを託して、プロ志望届を提出。兄の宗隆も吉報を信じて待った。