次回WBCはテレビ中継なし? 独占放送のTBSとテレ朝が高視聴率でも喜べないウラ事情
そもそもこの4局はなぜ、WBCの試合中継権を手に入れなかったのか。
■放映権料は高騰
「高騰する放映権料が理由」と証言するのは事情に詳しい大手広告代理店関係者だ。
「WBCは組織が一枚岩ではなく、興行と中継の権利が一緒でないなどいろいろな声が飛び交っていたが、結局は高騰する放映権料と視聴率をてんびんにかけた結果、各局が出した結論です。TBSとテレ朝は今回の放映権料として推定20億~30億円を支払ったといわれています」
かつてのWBCの放映権料は10億円程度が相場だったという。ところが今回は大きく様変わりしたのだ。
「まずFOX Sportsが参入してきて放映権が跳ね上がった。さらにスポンサーに三菱UFJ銀行、コナミデジタルエンタテインメント、花王、興和、日本コカ・コーラなどナショナルクライアントが名を連ねたことから、さらに放映権料がアップしたんです。最終的には通常の2~3倍に跳ね上がった。さらには、各テレビ局の懐事情も関係しています。NHKは受信料値下げによる制作費の圧縮。日テレは今年度も赤字覚悟で巨人戦を放映しなければならないため予算不足。フジテレビはキー局最下位の視聴率で営業的にアップアップしている。テレ東はそもそも体力的に放映権料を支払えない」(前出の代理店関係者)