WBCネット裏で白熱する「大谷獲得」の飽くなき戦い 金満メッツは1000億円を用意!

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東京ドームに敏腕代理人

 東京ラウンドのネット裏には、メジャースカウトが大挙して押し寄せている。彼らの目的は今オフ、ポスティングシステムを利用したメジャー挑戦が有力視される山本由伸(24=オリックス)、今永昇太(29=DeNA)、松井裕樹(27=楽天)らをチェックするだけではない。

 前出のスカウトとは別のメジャースカウトは本紙コラムでこう書いている。

「今回はスカウトだけでなく、アシスタントGMクラスも何人か来日している。メジャー志向の選手をチェックするのはもちろん、彼らにはもうひとつ大きな仕事がある。今季限りでFAになる大谷翔平に関してだ。(中略)アリゾナから来日したプライベートジェットには代理人であるネズ・バレロ氏も同乗していたという。彼も含めた周囲の関係者と良好な関係を築いておくことは、大谷がFA市場に出た際にプラスになる。ウチの球団はともかく、すでに、あれこれ画策している球団もあるのではないか」

 大谷の代理人であるバレロ氏は、昨年のサイ・ヤング賞投手のアルカンタラ(27)ら多数の大物メジャーリーガーを顧客にもつスーパーエージェント。多忙を極める敏腕代理人がわざわざ大谷とともに来日、連日、東京ドームに足を運んでいるのだ。大谷の考えを熟知し、球団との交渉の窓口に立つ人が目と鼻の先にいるのだから、「あれこれ画策する球団」があって当然。指をくわえて見てる方がむしろ不自然ではないか。

■金満オーナーが熱望

 東京ドームのネット裏にはヤンキース、ドジャース、メッツ、カージナルス、レンジャーズ、エンゼルスなどのフロント幹部やスカウトたちがいるが、「メッツが大谷の補強資金として、すでに1000億円を用意したと聞きました」とは、さる代理人関係者。

 ヘッジファンドで財を成したスティーブ・コーエン・オーナーは、純資産が少なく見積もって約2兆2000億円という大金持ち。2020年にメッツを買収した当時、「3~5年の間にワールドシリーズで優勝できなかったとしたら残念なこと」と発言。買収から2年目の昨年はリーグ2位タイの101勝をマークしてプレーオフに進むも、初戦のワイルドカードでパドレスに敗退した。オフは補強に5億ドル(約675億円)をつぎ込んで3年目の今季を迎えている。そのコーエン・オーナーがワールドシリーズ制覇に意欲を燃やし、大谷獲得を熱望しているというのだ。

 メッツのGMはエンゼルスが大谷を獲得したときのGMだったビリー・エプラー。大谷を口説き落とした人物だけに、東京ラウンドに3人のスカウトやフロント幹部を派遣したのも、それなりの勝算があるからではないか。

 かくしてWBCのネット裏では、さらに評価を上げた大谷をめぐってメジャー球団が激しく火花を散らしている──。

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