大谷翔平に打撃妨害頻発のナゼ...本塁打キング獲得に立ちはだかる「1インチ」の差
相手が強打者であれば、捕手はなおさら打ち取ろうとして投手寄りにミットを構えるのだという。
■長めのバット使用も一因
とはいえ、実は打者側にも問題がありそうだ。
同氏によれば、打者は予期していない球種が来た場合、とっさに反応して打撃フォームを崩したうえにバットコントロールも乱して捕手のミットに当ててしまうケースが少なくないという。米国では「エマージェンシー・ハック」(緊急対応)といわれる。さらに捕手とは逆で、ボールからストライクゾーンに入ってくる球種に対応しようとする際にも多く見られるのだという。
加えて打撃妨害に遭うのは長めのバットを使っている打者が多く、ジラルディ氏は31度の歴代最多記録を持つエルズベリーもその1人だったと指摘。外角に逃げる球を捉えるために極力、長めのバットを使用したというのだ。
長いバットといえば、今季の大谷は飛距離を伸ばすことに主眼を置き、昨季までの33.5インチ(約85センチ)に代えて34.5インチ(約88センチ)のものを使っている。長いバットは遠心力が増して芯に当たれば打球が伸びやすくなる半面、スイングも乱しやすくなるといわれる。
本塁打王を狙う大谷は1インチの差を克服できるか。