エ軍オーナーが大谷のトレードを逡巡する「100億円問題」 “カネのなる木”放出なら経営大打撃
企業総撤退なら資産価値が目減り
一方で、18年からエンゼルスとスポンサー契約を結んでいる船井電機はどうか。
「弊社は1年ごとの契約です。大谷選手がトレードで移籍しても、最後まで契約を履行する必要があるので、途中解除することはないと思います。移籍すれば今季限りで撤退? 仮定のお話にはお答えできません」(広報担当)
個人スポンサーは大谷と一緒に他球団へ“移籍”すれば問題ないものの、船井電機のようにエンゼルスと契約を結んでいる企業は、出資するうまみが薄れるのは間違いない。
「大谷の存在は、エンゼルスの資産価値にも影響します」とは、前出の在米メディア関係者。
「昨オフ、モレノオーナーが球団の身売りに動いた際、複数の米メディアは球団の売却額をMLB史上最高額となる25億ドル(約3500億円)と予想したが、それもこれも大谷が所属しているからこそ。大谷は今オフ、800億円とも1000億円ともいわれる大型の契約を結ぶといわれる唯一無二の二刀流選手。多数のスポンサーも擁する。そんな『超優良コンテンツ』を放出すれば、資産価値が目減りしかねません」
■プレーオフ進出可否だけが物差しじゃない
チームがプレーオフ進出を逃せば、大谷を交換要員に複数の若手有望株を獲得し、チーム再建に動くのが常道だ。
が、エンゼルスにとって今や、大谷は戦力の物差しだけでは測れない特別な存在になった。そのこともトレードの最終決定権を持つオーナーを逡巡させているのは確かだ。