投げては、背番号10の2年生左腕、鈴木佳門が準決勝までにチーム打率.349、5本塁打の仙台育英強力打線を4回2失点。五回からは21日の準決勝・土浦日大(茨城)戦で完封勝利を挙げた2年生のエース右腕、小宅雅己が4安打無失点と完璧なリリーフで快挙を手繰り寄せた。
慶応には文化活動を含めた推薦入試制度はあるものの、野球推薦枠はなく、授業料免除などの特待生制度もない。いわゆる野球強豪校では当たり前の寮もなく、選手の自主性が尊重され、長時間の猛練習も否定する。部がモットーに掲げる「エンジョイベースボール」で、一気に甲子園制覇まで駆け上った。