エンゼルスが描く「大谷翔平 1年40億円で残留」の青写真…右肘靱帯損傷で市場価値が大暴落

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再契約を望むエンゼルスには願ったりの展開

 今オフの大谷は、FA市場の最大の目玉に位置付けられている。とはいえ、仮に2度目のTJ手術を受けるとなれば、約1年半の長期離脱は避けられない。ツインズ・前田が受けたIB(インターナル・ブレース)法といわれる新手術でも、復帰には8カ月を要する。

 来季は投手として全休となれば、FAで大谷の獲得を狙っていた球団の多くが手を引いても不思議ではない。FAになっても、大谷の市場価値が暴落するのは必至で、多くの米メディアが予想していたメジャー史上最高額の800億円規模の契約は望めそうにない。ところが、モレノ・オーナー自ら大谷との再契約を望むエ軍にとっては、願ったりかなったりの展開になりそうだ。

 メジャーではワールドシリーズ終了後5日間は所属球団に独占交渉権が与えられ、手放したくない選手にはクオリファイング・オファー(QО)といわれる1年契約で年俸上位125人の平均額を提示するのが一般的だ。昨年は約28億円だった。選手には7日間の猶予が与えられ、QОを拒否すると正式にFAとなり、他球団との交渉が解禁となる。

「二刀流でプレーできない以上、契約規模が縮小されるのは大谷も織り込み済みでしょう。エ軍のQОを蹴ってFAになり、勝手知ったるエ軍と現状維持の1年3000万ドル(約44億円)程度で契約する青写真ではないか。TJ手術のリハビリをこなしながら、打者限定で出場。再来年の二刀流復帰を目指すと同時に来年のオフに再びFAとなって高額契約を狙うでしょう。エ軍はリハビリ中の大谷に40億円超の年俸を払うことになるが、打者としての価値は高いし、オフの残留交渉を有利に運ぶためにもカネを出し惜しむとは思えません」(前出の関係者)

 大谷は18年のTJ手術後、投手として完全復活するまで2シーズンを要した。リハビリの過程でフィジカルを一から強化したことが、リアル二刀流の実現につながった。

 史上最高額の更新は来年のオフに持ち越しか。

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